昔、現地法人のアメリカ人の同僚から、ある提案書をお客に出す直前になって、待ってくれと東京が言ってきて、困っている。
これを出したらお客からどんな反応があるかを東京から教えてくれと聞かれたが、出してみないとわからない。こんなことを聞かれるのは初めてではないが
Why Japanese people are always testing the water ?
と言われたことがあります。
文字通り訳しますと
“日本人は何故いつも水の試験をしているのか?”
こんな風に現地法人のアメリカ人セールスと日本の関係者との間に挟まれるのは私にとっては初めてではなかったので、彼が私に言わんとしていることはなんとなくわかりましたが、この英語のフレーズの本当の意味はなんだと思いますか?
Test the water には”正式に発表する前に様子を伺う”という意味があります。
別の日本語で表現しますと”顔色を伺う”とも言えます。ここ数年の流行りの言葉なら”忖度(そんたく)”とも訳せると思います。
Test the waterを英語で詳しく説明すると 、こうなります。
try to discover what people think about an idea before you do anything about it, or to try to discover what a situation is really like before you become very involved in it.
“実行する前に他の人間がその考えについてどう考えるかを知ろうとする。
あるいは、実際に自分が本格的に関与する前に実際の状況がどうなるかを見極めようとする”
Why Japanese people are always testing the water ?
この英語フレーズの本当の意味は
“何故、日本人はいつもこれをやったらどうなるか様子を見ながらやっているのか?”
となります。よく言えば日本人は非常に慎重と言えますが、外国の方から見れば少し決断力に欠けると思うのだと思います。
いよいよ5/25に首都圏と北海道でも緊急事態宣言解除となりますが、海外の様に一気にロックダウン解除はせず、5/25後の様子を見ながら段階的な解除となる様ですね。
様子を見ながら解除するというやり方も非常に日本的であり、これもまさにTesting the waterではないでしょう。
石橋を叩いて進めるスタイルは、ケースバーケースですね。
ビジネスでも、行政でも。
少し日本サイドからは使いにくい面もありますが、早速使ってみます!