Impeachmentという英語の意味は「弾劾」ですが、アメリカでは前代未聞の事態が今、起きています。
それは大統領を2度弾劾するというアメリカの歴史上初めての事態です。
弾劾が成立するには過半数の下院議員と3分の2以上の上院議員が賛成する必要です。
かつてアメリカ大統領で弾劾されたのは
①アンドリュー・ジョンソン第17代大統領
②ビル・クリントン第42代大統領
③トランプ第45代大統領
の3人のみで、いずれも上院の弾劾裁判が有罪を認めなかったため、解任はされていません。
リチャード・ニクソン第37代大統領は弾劾されていません。弾劾・解任される可能性が高まったため、下院司法委の弾劾調査開始から3カ月後に、下院本会議の採決を待たずに辞任した唯一の大統領です。
合衆国憲法第2条第4節は、「大統領並びに副大統領、文官は国家反逆罪をはじめ収賄、重犯罪や軽罪により弾劾訴追され有罪判決が下れば、解任される」と規定しています。
弾劾訴追権は下院が、弾劾裁判権は上院がそれぞれ持ちますが、今回、下院でこの弾劾決議案を可決しました。
次のステップとして、上院が弾劾裁判を行いますが、上院議員の3分の2以上の賛成が必要です。
上院は、定数100議席で、現在、上院の共和党と民主党の議員数は50対50で、共和党から17名の賛成 が必要です。
2020年のアメリカ大統領選挙は大混乱でしたがトランプ大統領とバイデン次期大統領を比較した記事を大統領選挙の前、昨年9月に私のブログでアップしました。ご興味のある方は以下URLをご覧下さい。
今年のアメリカ大統領選挙のユニークな点