年配の方は皆さん、ご存知と思いますが、日本でも人気のあった『刑事コロンボ』はアメリカで1968年から2003年まで69話放映されたピーター・フォーク主演のTVシリーズです。
最初に犯人が誰かを見せてしまう刑事ものとしてはありえないユニークなものでした。
知的で社会的地位も高い犯人が完全犯罪を目論みますが、最後は一見うだつの上がらないシワシワのコートの中年刑事が犯人のアルバイを崩して追い詰めてゆくストーリーです。
聞き込みに行って犯人と別れる際のコロンボ刑事の一言
「ちょっといいですか、もう一つ」
これを英語で何と言っているか私はしばらく気になっていました。
Just one more thing .
実はこれだけなんです。
このドラマではコロンボ刑事のことを、lieutenant(ルーテナント)と呼んでいますが、大体アメリカで刑事のことは、lieutenantと呼びます。
日本の警察階級で言うと、警部補とか警部にあたります。
私はちょっと誰かに質問したい時
Do you have a minute ?
「ちょっといいですか?」
と聞きます。コロンボ刑事はこう言っているのかと思いましたが、聞き込みに行って散々質問した後の追加質問なので、Just one more thingとなるんですね。
帰ると見せかけて、犯人が少し安心、油断したところに、追加で鋭い質問をするというお決まりのコロンボ刑事の作戦です。
ところで、誰かに簡単な質問しようとした時に気をつけた方が良い英語のフレーズがあります。それは
We need to talk.
「私達は話す必要があります」
このフレーズは非常に深刻なことを聞く以外は使いません。
「非常に大事な話があります」と訳した方が良いと思います。
軽く質問したい時にはこのフレーズは控えた方がよいでしょう。相手がひどく驚いてしまうと思います。
コロンボ刑事もこれは使っていません。何故ならこんな聞き方をしたら犯人は身構えてしまうからです。
Just one more thing
追加で聞きたいことがある場合はコロンボ刑事のこのフレーズでさらっと聞くのが良いでしょう。