今日はイソップ物語の中のフレーズを語源とする英語表現を5つご紹介します。
狼少年の話は皆さん、既にご存知ですね。それ以外のイソップ物語にあまり馴染みのない方もいると思いますので、語源となったイソップ物語の要約と紹介しました英語のフレーズの例文も書き加えましたので、一緒にご覧になり、ご活用下さい。
(1) sour grapes
「負け惜しみ」
語源 : イソップ物語キツネとブドウの話
子ぎつねを守るために、母きつねは危険を知らせるため大きな声で鳴いて知らせてその結果猟師に見つかってしまいます。子ぎつねは小さいうちにお母さんを亡くしてしまいますが、山の中で無事成長します。ある時あるブドウに出会います。そのブドウはお母さんキツネが残した物だと子ぎつねは気づきます。そしてお母さんの愛情も思い出します。
例文 :
It was sour grapes on your part.
「それは君の負け惜しみだ」
(2) dog-in-the-mangerish
「意地悪者」
語源 : イソップ物語の飼い葉桶に入り込んで牛を困らせた犬の話
ある日、牛たちが一日の仕事を終え疲れてお腹をぺこぺこに空かせて牛小屋に戻ってきた。すると意地悪な犬が牛の飼葉が入っている飼葉桶の中に立ってほえていた。犬は、その飼葉を食べないくせに 牛たちに食べさせなかった。
例文 :
Don’t be a dog in the manger !
「意地悪するなよ!」
(3) bell the cat
「他人が嫌がる中で進んで難局に当たる、皆の為に進んで危険なことを引き受ける」
語源 : イソップ物語のネズミの相談
ネズミたちは、いつも猫のためにひどい目にあわされていた。 何とかしようとネズミたちが集まって相談し、その中の一匹が、「猫が来たらすぐわかって逃げられるよう、猫の首に鈴を付けよう」と提案する。 皆は名案だと喜んだが、では誰が猫に鈴を付けに行くのかという段になると、誰もその役を買って出る者はいなかった。
例文 :
That’s a very good plan. But who will bell the cat?
「それは素晴らしい案だけれど、誰が実行するんだ?」
(4) cry wolf
直訳は「オオカミと叫ぶ」ですが、「嘘をついてパニックを起こす」
語源 : イソップ物語の「オオカミ少年」
羊飼いの少年が、退屈しのぎに「狼が来た!」と嘘をついて騒ぎをおこす。だまされた大人たちは武器を持って出てくるが、徒労に終わる。少年が繰り返し同じ嘘をついたので、本当に狼が現れた時には大人たちは信用せず、誰も助けに来なかった。そして、村の羊は全て狼に食べられてしまいます。
例文 :
Stop crying wolf about everything.
「嘘をついてパニックを起こすのは辞めてくれ」
(5) a taste of one’s own medicine
直訳は「自分で処方した薬の味」ですが、これは、「しっぺ返し」「自業自得」といった意味で使われます。
語源 : イソップ物語の「ペテン師の薬売り」
イソップ童話で、お金もうけをしようと効能がない薬をどんな病気でも治ると嘘をついて売ったペテン師が、最終的に自分が病気になった時にそれをのむ羽目になる。
例文 :
Now you see how it feels to have someone lie to you! You are getting a taste of your own medicine!
「他人に嘘をつかれるとどんな気持ちになるのかわかったでしょう!自業自得ね!」