アメリカ独立前は北米には13のイギリス植民地があり、イギリスはこれら植民地を放任していました。
しかし、ある時からイギリスはアメリカの13の植民地へ重税を課すようになります。
一方、13の植民地議会は、”No taxation without representation = 代表なくして課す税なし”と強く反発します。
何故、イギリスは放任から課税へと方針を変更したのでしょうか?
この背景には長く続いた英仏戦争がありました。イギリス経済はこの戦争で疲弊し、植民地へ課税しなければならなくなっていたのです。
そしてアメリカは1775年に始まったイギリスとの独立戦争に1783年に勝ち、独立を果たします。
アメリカ独立の最大の功労者は皆さんよくご存知のアメリカ初代大統領ジョージワシントンです。
ワシントン以外で、アメリカで生まれ育ったアメリカ人は皆、知っているけれど、日本人はほとんど誰も知らないアメリカ独立の重要な功労者がいます。
それは一体誰でしょうか? その人の名前は
ポール リベラ
Paul Revere
この人は軍人ではなく、ボストンの銀細工職人です。
この人は伝令としてイギリス人の攻撃をいち早く仲間に知らせ、それによりアメリカ軍(当時は寄せ集めの人たちでしたが)はうまく危機を切り抜け、その結果、アメリカは独立に成功します。
アメリカはこの人の伝令としての大活躍無くしては独立できなかったとまで言われています。
私がこの人を初めて知ったきっかけは、20年以上前にボストンの地元のツアー会社を使い、初めてボストン観光をした時でした。
同じツアーに参加したアメリカ人が下の写真にある何の変哲もないボストンの家の写真を熱心に撮っていたので、誰がここに住んでいたのですか?と聞いたところ、Paul Revereとのこと
アメリカの小学校の教科書では必ずでてくる人物だそうで、教科書ではPaul Revereはアメリカ独立の英雄として扱われているそうです。
その後、私は何人かのアメリカ人に聞きましたが、Paul Revereのことを皆知っていました。
唯一知らないのはアメリカ生まれでないアメリカ人の方々でした。
その後、アメリカのお客様が訪日された際にも会食の際にPaul Revereを話題にしたところ、大いに盛り上がりました。
2週間後にAmazonと書かれた箱が会社に届きました。最初は不審物ではと思いましたが、なんとPaul Revereの伝記本でした。送ってきたのは面談したお客様でした。
当時はAmazon(1994年創業)は日本ではまだよく知られていませんでしたが、アメリカでは本を誰かにプレゼントするときはAmazonを使うことが既に流行っていました。
私は本を送って下さったお客様に早速、お礼のメールを入れましたが、私がPaul Revereを知っていたことを大へん喜んで頂けた様です。
その後、Paul Revereの話はアメリカ人に受けるわたしのSmall Talk(小話)の1つとなりました。
以前、職場に勤務していたアメリカ人の同僚にも聞いたら、やはりよく知っていて、同氏によればPaul Revereの歌まであり、小学校の頃、その歌をよく学校で歌っていたそうです。
その歌の名前は The Ride of Paul Revere
初代アメリカ大統領ワシントンの名前はワシントン小学校、ワシントンハイスクール等々、アメリカ中、いたるところで使われています。
ワシントン程ではありませんが、2年前に宿泊したボストンのホテルにPaul Revere Hallがありました。ボストンではPaul Revereは今でも英雄として扱われているようです。
アメリカ生まれのアメリカ人なら必ず知っているアメリカ独立のワシントン以外の最大の功労者Paul Revereについてアメリカ人と話す機会があれば聞いてみてください。