今年のアメリカ大統領選挙のユニークな点

今日は英語から離れて、アメリカ大統領選挙について書かせて頂きます。

■現地時間の9/29夜、日本時間の9/30朝、トランプ大統領とバイデン大統領候補が面と向かっては初対決となる第1回テレビ討論会が行われました。その内容はテレビでもネットでも既に展開されていますのでここではあえて触れないことにしますが、予想通り、一部はひどい中傷合戦となったものすごい内容でした。

今回コロナ禍の中の選挙という点がまずありますが、皆さん今回のアメリカ大統領選挙は特に何がユニークだと思いますか?

それはお2人の年齢であります。トランプ氏、バイデン氏、共にアメリカ大統領候補としては最高齢となります。

トランプ氏は現在73歳、バイデン氏は77歳です。

トランプ大統領は3年前に大統領に就任した時、就任年齢69歳だった1位のレーガン大統領を抜いて70歳で大統領となり、歴代1位の高齢な大統領となりましたが今回どちらが大統領になってもそれを更新することになります。

ちなみに歴代のアメリカ大統領で就任時に1番若いアメリカ大統領は誰だと思いますか?

それはケネディ大統領で就任時43歳でした。今回の2人よりもなんと30歳も若い大統領だった訳です。

次にお2人のユニークな点をまとめてみました。

■バイデン候補のユニークな点は3点です。

1. これは既に申し上げましたが77歳と高齢であること。

2. WASPでないこと

WASPとはWhite Anglo Saxon Protestantの略で、白人、イギリスアングロサクソン族、宗教はプロテスタントを信仰している人々という意味で、アメリカでは主流派です。バイデン候補は白人ですが、アイルランド系で、カトリック教徒です。アメリカには他にもアイルランド系の大統領として、ケネディ大統領、レーガン大統領、クリントン大統領の3名がいましたが、いずれにしましても少数派です。

3. 再婚したことがあること。

アメリカ大統領で再婚された方は非常に少ないです。バイデン候補は過去に事故で奥様とお子さんを無くして再婚されています。過去に奥様が亡くなられたあと再婚された大統領が二人、第10代ジョン・タイラー大統領、第28代ウッドロー・ウィルソン大統領がいましたが2人のみです。

一方、死別でなく再婚されたのはレーガン大統領とトランプ大統領の2人だけです。

■一方、トランプ大統領には6点のユニークな点があります。

1. 就任時最高齢の大統領

これは冒頭に書いた通りです。

2. WASPでないこと

トランプ大統領は白人でプロテスタント信者ですが、イギリスアングロサクソン出身ではありません。トランプ大統領の父方の祖父はドイツ生まれのドイツ人です。

3. 二回の離婚、三回の結婚

第40代レーガン大統領は一度の離婚歴がありますが、トランプ大統領は二回の離婚、三回の結婚をしている唯一の大統領です。

4. 外国人との結婚歴

トランプ大統領の最初の奥様メラニアさんはユーゴスラビア出身、三番目の奥様イウ ゙ァンナさんはチェコスロバキア出身の外国人です。外国人と結婚した経歴、そして今も元外国生まれの奥様を持つ唯一のアメリカ大統領です。

5. 公職に就いたことがないこと

俳優だったレーガン大統領がいるのではないかと言われる方もいるかもしれませんが、レーガン大統領は大統領になる前、カリフォルニア州知事をしていました。大統領に就任する前、公職に就いたことが全くなかった大統領は本当にトランプ大統領だけです。

6. 弾劾裁判で無罪

トランプ大統領の前に弾劾裁判を受けた大統領は過去に二人いました。一人目は1868年アンドリュー・ジョンソン大統領、二人目は1998年、皆さんもよくご存知のクリントン大統領です。二人とも弾劾裁判で無罪となりました。トランプ大統領も無罪を勝ち取り、トランプ大統領は弾劾裁判を生き抜き抜いた3人目の大統領となりました。

実はもう一人、弾劾裁判を受けそうになった大統領がいます。ニクソン大統領です。ニクソン大統領は弾劾される前に辞任しました。辞任した大統領はニクソン大統領以外過去に一人もいません。

■最後にまとめますと

2人のユニークな点はバイデン候補は3点、トランプ大統領は6点ですが、何とこのうち3点の共通点があります。①2人とも歴代最高齢であること、②再婚したことがあること。そして、③WASPでないことです。

全く違う候補と思いがちですが、よく見るとお二人とも今までのアメリカ大統領候補の主流派では無く、意外にも共通点があることがわかります。

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